テレワーク、リモートワークが急増したことをきっかけに、コミュニケーションツールとして、Web会議を使用する機会が多くなりました。
今後も、Web会議は一層便利なツールとして使用されていく可能性が高いと考えられます。
その一方、Web会議は対面の会議に比べストレスを感じやすいという人も多いようです。
その理由としては、
- 聞き取れない時に、聞き返しにくい
- 若干の音声の遅延によって話しにくい
- 対面より集中力が必要
などという点です。
その他、Web会議を行う際のルール決めがされていない環境では、進行、意見交換がスムーズにできず更なるストレスを抱える事態になりかねません。
そこで、今回はWeb会議で抑えるべき11個のルールについてご紹介します。
Web会議が必要なシーンとは?
テレワークをしているメンバーにとって、Web会議はコミュニケーションをとるための有効な時間です。
- チャットで10回以上のやり取りが必要と思われる内容のとき
- 重要かつ、複雑な議題があるとき
- 文章ではうまく説明できない内容のとき
- 案件開始時など、新しいjobを始める時の説明や質疑、相談
など、文面でのコミュニケーションが難しいときにとても便利ですね。
Web会議は、相手の表情、声のトーンを確認できますので、言葉のニュアンスがしっかり伝わるというメリットがあります。
また、些細なことでも顔を突き合わせて話せることで、ミスコミュニケーションを防ぐことができます。
ただし、今まで行っていた対面のミーティングの代わりとして完全に置き換えるのではなく、テレワークの働き方に合った使い方をすることが大切です。
メールなどの文面で周知できる内容であったり、発言の機会がなくただ聞いているだけのミーティングであればわざわざWeb会議で顔を合わせて行う必要性がないケースもあります。
事業内容や職場での立場、所属するメンバーの状況など、会社によって働く環境と属する人はさまざまです。
どんなミーティングをWeb会議で行うべきなのかは、会社や部署によって異なりますよね。
わたしは個人的にテレワークに朝礼は必要ないと思っています。
ですが、作業の孤独感を払拭し、個々のモチベーションアップまたは仕事開始時の切り替えのために、Web会議で朝礼を行うということであれば、意味があると言えるでしょう。
このように、一概に言えることではありませんが、少なくとも会議を行うこと自体が目的とならないようにすることは大切です。
お手軽だからといって多用するのではなく、なんの目的でどのような成果を得るための会議なのかを考えたうえでの開催を意識していくことが必要です。
Web会議で抑えておきたいルールとコツ
それでは、Web会議を行ううえで抑えておくべきルールとコツをチェックしていきましょう!
適切な参加人数を意識する
参加人数が多い会議では、全員が発言することは難しくなりますよね。
これは、Web会議だからという訳ではなく、対面のミィーティングでも同様です。
問題の解決や、新たなアイディアについてのディスカッションなど、考えて意見を交わすようなミーティングが目的の場合は、人数が多すぎると”個々の参加しているという意識”が低くなり発言も少なくなります。
ましてや、ディスプレイ上で同時に表情を確認できる人数や音声にも限界がありますよね。
ですから、皆で話しあうことが目的であれば「その議題の関係者に絞る」ことが大切です。
それでも、人数が多くなるのであれば、「数回にわけて会議を行う」などの工夫も考えてみましょう。
人数が増える際は、事前に意見や希望の聞き取りをしデータとして纏めておくと会議がスムーズに進みます。
ミィーティングの終了時間を予め決めておく
ついつい長引いてしまうミーティング。
- 誰かがしゃべりすぎる
- 話が脱線する
など、対面のミーティングでもよくあることですよね。
オフィスで会議を行っている時は、
- 会議室の予約時間が終了する
- 次の予定(別の会議、外出など)がある
などの理由で、時間通りに終了していた会議ですが、オンライン会議は会議室の予約時間などの制約がないため、長引きやすい傾向があります。
ですから、初めからミーティングの時間を決めておくことが大切です。
- 社内ミーティングは30分を基本とするなど、ルールを決める
- 会議は「13:00~」ではなく、「13:00~13:30」までと終了時間を予め決めておく
などの工夫が必要です。
アジェンダを事前に送り、会議の議題・目的を明確にする
会議の議題は、必ず事前に参加者全員に周知しましょう。
また、Web会議は集中力が持続しにくいため、複数の議題を詰め込みすぎず、一つの議題について都度ミーティングを行うことがおすすめです。
テレワークをしていると、以前より話す機会が減っているため、あれこれとしゃべりが止まらず話が脱線しすくなることが多々あります。
それに伴い、会議の時間もどんどん長くなりがちです。
アジェンダを作成することで、議題や確認内容に沿って会議が進行しやすくなります。
また、アジェンダは、パソコン上に表示した状態にしておけば、各自会議の進行も確認しやすいですよね。
ムリな場合は、印刷しておきましょう。
また、会議で使用するファイルも事前に参加メンバー全員に共有しておきましょう。
進行役が必要
2~3人の時は意識しなくても問題ないかもしれませんが、人数が多くなるのであれば、進行役の存在が重要です。
いろんな人が一斉に話しだしてしまうと、会議がスムーズに進まなくなります。
- アジェンダ通り会議を進める
- 一つの課題に対し、話しが纏まらないときや長引いた時は、後日や誰かに再案を振り終える
- 発言する人を指名する
- 話題がズレた時は、元に戻す
- 数人の話が被ったときに、順に名指しする
- 誰も反応・発言せず無言になった時も、名指しして振る
- 予定通りの時間で会議を終了させる
など、進行役がいることで会議がスムーズに進みます。
また、質問がある人は手を挙げるなどのリアクションをすれば、目視で発言したい人を確認でき、進行役の人も指名しやすくなります。。
議事録担当を決めておく
Web会議では、通信環境が不安定であったり、発言が被ったりすることで、聞き取りにくい状況に陥ることもあります。
ですから、あとで会議内容を再確認できるよう、事前に議事録をとる人を決めておきましょう。
会議をしながら議事録をタイピングすることがおすすめです。
可能であればWeb会議を録画・録音しておくとチェックもできますしとても便利です。
議事録は、会議終了後に参加者や関係者に展開しましょう。
発言時以外はマイクをミュートする
Web会議中、マイクは不要な音も拾ってしまいます。
音の種類によっては、不快音として参加者のストレスとなる可能性があります。
- 周りの雑音
- ため息、くしゃみ、咳、あくび、鼻をすする音
- 飲み物を飲む音
- キーボードのタイピング音
- 資料やノートなどの紙をめくる音
など、さまざまな音がでてしまうことがあります。
自分が発言しない時は、マイクをミュートしましょう。
1人でしゃべり続けない
皆で意見を交換するような会議で、1人でしゃべり続けてしまうのはよくありません。
対面のミィーティングよりも発言しにくいのがWeb会議です。
自分の発言が長くなりそうな際は、よきタイミングで区切りながら質問や意見交換をできるように工夫しましょう。
名指しで質問する
質問をする際は、返答を求めたい相手を名指しすることが大切です。
参加メンバー全員の意見や反応を求めるときは、一人ひとり、順に発言してもらいましょう。
その際、進行役の人が順に名指しすることでスムーズに進めることができます。
食い気味に発言しない
Web会議では、発言してから相手に聞こえるまでに多少のタイムラグがあることで、食い気味に発言してしまうと、言葉がかぶってしまいやすくなります。
ですから、対面よりも少し間をおいて、相手が話し終わってからこちらが話を始めるように心がけましょう。
また、他の人と同時に話し始めてしまった時は、相手を優先して譲り合うことが大切です。
発言は簡潔に
発言するときは、いつも以上に簡潔に発言することを心がけましょう。
また、長めの説明になったときは、
「ここまでで、不明な点はありますか?」
など、相手が理解できたか確認を入れることが大切です。
Web会議は、「音声が聞き取りにくい」「対面の会議よりも集中力が切れやすい」などのデメリットがあります。
その点をカバーする意味でも、対面での会議以上にわかりやすく簡潔な内容での発言が適しています。
表情や反応が見えるように
Web会議でのメリットは、顔を突き合わせて会話ができることですよね。
それなのに相手の様子がよく見えないのでは意味がありません。
- 逆光や照明の位置など、表情が見えにくくならないように注意する
- 相槌は大げさに(声はださない)
- 無表情、まったく動かない、などの動作はしない
などに注意しましょう。
特に、発言する時以外、マイクをミュートしていると相手の様子は画像でしか確認できません。
無表情で相槌がなくては、ちゃんと聞いているんだろうか。。。?と相手が不安になることもありますので注意しましょう。
また、ミュートせずに相槌で声をだしてしまうと、音声のタイムラグのせいで、相手が話している最中に相槌が聞こえてしまい、話しが継続しにくくなります。
2~3人などの少人数の時は問題ないことの方が多いかもしれませんが、人数が多い時は注意が必要です。
取引先や顧客とのWeb会議での注意
顧客や取引先など社外の人とのWeb会議では、相手に対し失礼がないよう、社内以上に注意する必要があります。
服装に注意
テレワークに慣れてしまうことで、ついつい麻痺しがちな服装。
社内メンバーとのミーティング時は許されていても、ラフな格好で社外会議に参加するのは好ましくありません。
人の印象は見た目によって大きく変わります。
社会人として失礼のないような、きちんとした服装でWeb会議に参加しましょう。
参加する場所に注意
Web会議は基本どこにいても参加できますが、社外の人とつなぐ大切な会議の際には、参加する場所、環境についても整える必要があります。
- カメラに映るエリアは片付ける
- 他の人がカメラの背景に頻繁に映り込まない場所
- 情報漏洩に繋がるような場所は避ける
などの配慮が必要です。
画面共有に注意
オンラインでの画面共有時に、パソコン内の社内の機密情報が丸見えになってしまうことがあります。
社外の人とのWeb会議を行う予定がある人、頻繁に行うという人は、
- デスクトップに顧客名やプロジェクト名などがわかるファイルやフォルダーを置かない
- 会議前に必要なアプリ以外はクローズする
- タスクバーに機密に関わるアイコンを置かない
- メーラーは開かない
などの、注意が必要です。
アプリやメールの通知音に注意
メールやチャットなど頻繁に通知がくる可能性があるアプリに関しては、通知音を切る設定にしましょう。
会議中、ピコピコ通知音が鳴りっぱなしというのはよくありません。
携帯電話はマナーモードに
テレワークが続くと携帯電話のマナーモードを解除している方も多いと思います。
取引先との会議前に携帯電話はマナーモードにしておきましょう。
まとめ
有意義なWeb会議を行うためのコツとルールについてご紹介しました。
Web会議を上手に行うためには、それ相応の準備と工夫が必要なことがわかりましたね。
Web会議を実際行うと、自分があまり発言しない会議では、特に集中力が切れやすいと感じます。
それは、こちらの手元が見えない環境であること、また、どうしても別の場所にいるという認識があるせいかもしれません。
参加人数が増えるにつれ纏まりがなくなるのは、対面の会議でも同様ですので、一人ひとりの意識がしっかり会議に向くように仕切ることが大切です。